地獄温泉青風荘

今回も日帰り温泉ではなく宿泊です。
熊本にある青風荘。
ここの温泉には忘れられない思い出がある。
今のような新しくなる前にもう何年まえかな。
お正月休みで行きました。
部屋もボッサくてスキー場の合宿みたいな。隙間風が入り、こたつがぽつんと置いてあったのを覚えている。食事は美味しかったと思う。
何が忘れられないかというと。
多分「すずめの湯」に入ったこと。ここは私の初混浴デビューである。お湯が足下から沸いて加水もなくコンクリートの様な色のお湯。
今みたいな混浴に入る時に着る薄い肌着のようなものは当時はなく、バスタオルを巻いて入浴した。
当時付き合っていた彼と一緒に。
彼と一緒に歩いて入浴する。初めての体験。ワクワク。彼が見えないように必死で私をカバーしてくれて、愛され感満載。とても幸せ気分。入浴してからも、会話も弾み、楽しい時間を過ごしていた時、男の人たちが団体で入ってきた。
キャー全裸。こんなに沢山の男性の裸体を一度に見るのは初めて。
その人たちに背を向けて入り、彼が必死で私を隠す。
そんなのお構いなしに、彼らは騒ぐ。タオルで隠さず、歩き回る。
時々紳士な男性は出る時に、タオルで前を隠して出るのだが、横から見える。
とにかく見たい放題。見れる。見れるけど見過ぎて気持ち悪くなる。
AV女優は無理だなとなれるわけないのにそんなこと思った。
そのうち、身体が熱くなり出たいと彼に言う。
彼はまだダメ。あいつらが居なくなったら。もう少し我慢して。
えっ、出たいって。この繰り返し。
とうとう我慢できず出た。もう裸を見られようがどうでもいい。
顔から湯気が出そうくらい暑い。死にそう。水が飲みたい。
段々彼に腹が立ってくるほど。
部屋に戻り水をがぶ飲みして横になっていたが…。
案の定「湯あたり」した。頭が痛い。気持ち悪い。
部屋の隙間風が顔に当たると丁度いいくらい涼しい。
と、夜中、隣の部屋から声が。激しい声がする。
彼は私に近寄る。私は頭が痛くポカリが離せない。
隙間風の涼しさが貴重。
足を引っ張り薄っぺらい布団に私を運ぼうとする。
断然拒否。
そのうち彼が隣の部屋の声を壁に耳を当てて聞いている。
私は笑えたけど、こっちに来られては困るので、寝たふり。
翌朝すっかり体調は戻り朝食は美味しく食べた。
隙間風に当たる私の姿は一生忘れんと彼に言われた。

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